443/628 GEC01342 WAKEI      オランダ通信54 小さな学校の問題
(19) 93/06/20 04:14      コメント数:1

オランダ通信54 小さな学校の問題

 これまで何度か紹介したように、オランダの小学校はとても小さいのが普通です。1学年に2クラスあることは、例外的です。もちろんあることもありますが。大体、1クラスで、それ以上の希望者があるときは、断ってしまうようです。

 この小さな学校が、校長以下、決まった教師で、ずっと運営されるわけです。小さい学校は、国家財政という点からは、非常に非能率的であることは疑いありません。現政府はなんとか、この小さい学校を、もっと大きくしたいようです。

 6月18日のVolkskrant(民衆新聞・左翼系)にこの問題が取り上げられました。前次官が、新しい小学校の規模に関する基準を作ろうとしたのですが、結局人口の少ない地方からの反対で、実施を先送りにしているけれども、とにかく現在のような小さい学校は閉鎖するという方針を明確にしています。

 現在でもあまり小さい学校は閉鎖されるので、学校としては何とか生徒を集める必要があります。それで、あまり芳しくない競争もあると書かれていますが、実際にどのような競争があるかは、書かれていません。(想像するに、まずは学力、それから音楽などの活動など)

 ヘンヘロ−というドイツとの国境の地域では、(ここらは完全の農業地域で、人口密度はオランダとしては、低い)カトリックの学校をうまく利用して、閉鎖を免れようとしているとのことです。カトリックは大体財政的には、豊かだし、大体人気があるので、そういうところの生徒をうまくやりくりして、基準を充たそうという訳です。

 とにかく経済的効率性の観点から、オランダの教育を見ると、非常に無駄が多いことは否定できません。

 日本でも、とにかく希望者をたくさん入れて、できない者を落としていけばいいではないか、という論議がよくありますが、それは非常に経済的負担を伴うわけです。そして、一度入れたのに、追い出されて、それ以降より望ましい教育を受けることは、とても難しいのも実際のところで、簡単にはそういう論議には賛成できないという感じもします。