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(19) 93/03/20 06:08

オランダ通信25 エリ−ト高校訪問記
 今日近くの高校訪問をしてきました。実は昨年の10月頃にアレンジを約束していたのに、どういうわけか連絡がなく、最近突然連絡がきたものです。どうなっているのか、聞くわけにもいかないし、まあオランダ人の妙なところかも知れません。

 高校といっても、こちらは何度も説明していると思いますが、小学校以降はそれぞれの能力に応じて4つの種類の学校に別れて進学し、基本的には日本の高校と中学を一緒にした中等学校しかありません。
 VWO.HABO.MABO.LBOという4つのタイプで、6年、5年、4年、3年制になっています。最後のLBOは職業学校で、小卒ですぐに職業教育というのも、かわいそうな感じです。
 今日行った学校は、VWOとHABOが併設されている学校で、オランダの中学はたいていふたつの学校類型が併設されています。
 このふたつが併設されているということは、エリ−ト的な学校であるということです。 
 実は丁度試験中で、かく教室では試験をやっていて、またこれから受ける生徒たちが廊下で教科書やノ−トを広げて勉強したり、またはやばやと終わった生徒たちは帰っていました。大体一日1か2科目しかないのだそうです。
 廊下に成績表が大きく張り出してあり、英語の先生がやってきて、数人分を記入していました。日本なら全部記入してから張り出すと思うのですが、ここでは、まず名前を書いた模造紙が張ってあって、成績の出た生徒から点数を書き込んでいくという方法でした。 さて私は「学校選択」の問題に最も大きな関心を抱いて、オランダを留学先に選んだので、ここでもその問題を中心に聞きました。当然エリ−ト教育をしている立場からの意見ということになります。(生徒たちの意見も聞けると思っていたのですが、試験中だったので、再度訪問することになりました。)

 この訪問を設定してくれた歴史の先生(彼はライデン大学の非常勤講師でもあり、週2日はライデン大学で講義をします。)と教頭先生にあたる女性の先生が応対してくれました。

 オランダでは学校を親と生徒が選択できるということを聞いているが、という質問に対して、中学では必ずしもそうではない、という返事です。
 オランダの小学校では2月にCITOテストという全国テストが実施されるのですが、その成績と小学校の成績を基にして決めるこということです。
 人によっては、どうしてもVWOに行きたいと言えば、一応は行けるが、落第するという可能性が多い、という人がいるのですが、ここの教頭は、そうではなく、成績で低いひとの進学は認めない、とかなり明確に言っていました。ここはVWOの方針によって違うのかも知れません。

 オランダは小学校の内容の水準は、日本と比較しておどろく程低いのですが、VWOになるととたんに難しくなり、どんどん落第をさせていきます。年にクリスマス、3月、6月に進級の判定があって、随時落第乃至退学させていく、その決定には従わなければならない、ということです。もちろんそこに至るまでは、生徒にいろいろ働きかけて、勉強するように指導するようですが、それでもだめと判断したら、退学で、生徒と親はおお急ぎで、次の学校を探す必要があります。次の学校を探すことに関しては、VWOの教師も協力する、というよりは、普段から退学した生徒を受け入れてくれるように、一段低い学校の教師と連絡をとっているということです。

 その際、交渉を受けた学校は、その生徒の受け入れを拒否することはできるのか、ということを聞くと、それは出来るということでした。

 VWOの生徒は、一応優秀だから、たとえ成績不良で退学でも、下の学校で受け入れるだろうけど、例えばMABOを退学になったりして、LBOでの受け入れを拒否されたりすることはないのか。なったとしたら、義務教育なのに、行く学校がない、ということになるではないか、と質問したら、正確には知らないようでしたが、そういうことはありうるというのです。義務教育といっても、随分と日本とは違うようです。

 またこういう仕組みだと、LBOでは拒否しにくいことになるし、またそこの先生は、大変でしょう。

 学校の校舎は結構広く、印象的なのは、舞台をもっていることで、これには観客席もあります。ここで、生徒が演劇をやったり、ミュ−ジカルをやったりするそうです。ミュ−ジカルのことを聞いていた人がいましたが、オランダの高校ではさかんなようです。
 体育館もありますが、校庭はありません。

 今日聞いたのではないのですが、実はここの学校で、私の娘がオ−ケストラに入っていて、(地域の)毎週くるのですが、その日は学校全体が、そうした地域の文化スポ−ツ活動の場として利用され、体育館や講堂(舞台)が多くの人達に開放されています。
 たぶん日本では、小学校は開放されていることが多いけど、中学や高校はほとんど地域に開放されていないのではないでしょうか。
 それから、開放といっても、日本では日曜が多いと思うけど、ここでは夜です。

 というわけで、肝心の生徒との対話ができなかったので、それが実現したら、もう少し興味深いことを書けると思います。

 最後にコンピュ−タ−がもちろん何台かあって、生徒がやっていましたが、IBMコンパチでマックはなかったようです。