デンマークは日本と似ている?  2003.5.11

 オランダは日本と非常に違う国です。もちろん似ている面もあるのですが、違うの方が圧倒的に多いでしょう。というより、オランダという国はどこの国とも違うのです。非常にユニークな国といえるでしょう。
 そういうオランダからやってきたせいもあるかも知れませんが、デンマークは日本とすごく似ているという感じがしています。これは家内も同意見です。
 具体例をあげてみましょう。
 スーパーにいって、品物をレジにだします。オランダだと、かならず、お互いに大きな声で、しかもにこやかに挨拶をして、私たちは言葉があまりできないので、最初の挨拶だけですが、オランダ人たちはレジと話しながら、清算をします。
 ところが、デンマークはたいてい無言です。こちらが、ハローなどといっても、無視される場合も少なくありません。もちろん、返してくれる人もいるのですが、向こうから挨拶してくることはなく、黙々と作業をするのが普通で、客もだまって品物を渡し、お金を出し、去っていきます。
 日本はオランダよりはずっとデンマークに近いでしょう。
 だいたい下を向いてあるいている人が多く、すれ違ったときに挨拶することはほとんどありません。オランダだと、まったく知らない人たちでも、挨拶するのが普通です。

 家ですが、オランダはほとんどが集合住宅ですが、デンマークは一戸建てがほとんどです。そして、そのせいもあるのでしょう、家にほとんど塀があります。オランダの家には塀はまずありません。道路から丸見えです。しかも、多くのオランダの家はカーテンを閉めない状態にしておくので、家の中がよく見えるのです。日本人がよく読む「地球の歩き方」によると、これはオランダ人は「悪いことはしていないぞ」という宗教的な感覚から、あえて家の中が見える状態にしておくのだそうです。

 次に犬です。オランダの犬はまず吠えません。これは小さいときにかなり訓練するのだそうで、オランダで吠えた犬をみたのは、1、2度しかありません。そのときには、オランダの犬も一応声はでるのだ、と妙を感動をしたほどです。

 しかし、デンマークの犬はよく吠えるし、日本のように、番犬的な飼い方をされている場合もあります。日本では庭に放し飼いにしているので、郵便配達などがこまるようなことがけっこうあるのですが、そういう状態と同じ犬の飼い方をしている家が近くにあります。人が通るとさっとよってきて、猛烈に吠えるのです。

 これは家内の意見なのですが、オランダの子育てでは、外で子どもを叱りつけることはほとんどないのでずか、デンマークではしばしばそういう光景が見られます。日本でもよくありますね。
 オランダの子どもは非常に子どもらしいという評判なのだそうですが、それでもとても独立的な感じをもっているのに対して、デンマークの子どもは、いい意味でも悪い意味でも、甘えがあり、その代わりはめをはずすと親が人前でも怒るというような状況なのでしょう。

 デンマーク体操というのが有名ですが、これは日本でラジオ体操として取り入れられています。つまり、日本人同様、集団行動が好きなのでしょう。そして、非常に保守的で変化することを嫌うそうです。

 こうしてみると、日本といっても、東京のような都会ではなく、農村地域と雰囲気が似ていると感じられるのです。
 まあ、まだまだ浅薄な感じでしか見ることができませんが、やはり、日本と同様農業国家的な行動様式が色濃く残っているような気がします。