国際教育論コメント 2014.6.30
1 ロシア革命によって、国民の識字率がどれほど高くなったのか、そうしたデータはあるのか。
A 帝政時代は、ほとんどが文盲だった、革命期、ある程度たった時点では、運動によって改善があった、という程度のことは明確にわかりますが、参照にした本がいま見当たらないので、詳細はあとで報告します。おそらく、外からの干渉戦争があった時期なので、正確なデータはないと思います。

2 ソ連はなぜ、人材を見つけ出してまで、音楽やスポーツの人材育成をしたのか。社会主義と共産主義の違いは何か。ロバート・オーエン以外に経営者で議員になり、労働問題に取り組んだ人はいなかったのか。
A ソ連の体制の優越性を示すためではないでしょうか。
 社会主義と共産主義の違いは、それこそ思想問題で、様々な考えがあるので、興味があったら、自分で調べるのがいいと思います。
 ロバート・オーエン以外にもいるかと思いますが、有名になっているのは、オーエンくらいでしょう。

3 オーエンの学校はいくつから通えたのでしょうか。一般的な教育を受けるには、さらに公共の学校に通う必要があったのでしょうか。
A 一応幼稚園段階からとされているので、親が通わせたいと思った時期からでしょう。義務教育ではないので、自由だったと思います。基本的に今の初等教育レベルまでだったと思います。当時まだ義務教育は制度としてなかったので、通う義務はありませんが、オーエンの学校で知的にめざめた人が、通常の学校に通った例があるかどうかは、わかりません。調べてみたいと思います。

4 ロシア革命で、識字率をあげる取り組みはどのようなものだったのでしょうか。
A 私の院生じだいの友人である村山士郎氏の研究ですが、既に文字をしっている人たちを教師として、地域的な集まりを開き、そこで教えていたということでした。学習運動なので、決まった法律をつくってやったわけではありませんから、かなり多様なものだったと思います。

5 オーエンの学校に入りたがらない子どももいたのでしょうか。その場合、どうしていたのでしょう。
A これも調べてみたいと思いますが、常識的に考えると、入りたがらない子どもは、ほとんどいなかったのではないでしょうか。

6 ロバート・オーエンは何故アメリカで失敗したのですか。
A イギリスで成功したのは、イギリスが産業革命をむかえた、経済的先進国であったのに対して、アメリカは、遅れた農業国家であり、十分な市場がなかったためだと考えられます。資本主義的な生産は、かなりの発展した生産力と人口をもった段階にならないと発展しないわけです。