国際教育論コメント 2017.5.29

1ホームドクターも無料に近い値段で診療を受けることができるのか。

 ホームドクターと専門医は役割分担であって、費用負担区分ではないので、福祉国家ではだいたいどちらの医療も無料かそれに近い。

 

2スウェーデンのIKEAは午後5時に閉店するのに、日本では9時。旅行したドイツでも6時にはほとんど店がしまっていた。そういう生活形態でどうして高い生産性を維持できるのか。人々の要領がいいのか。

 ヨーロッパの福祉国家では、開店閉店の時間に関して法的な規制があるのが普通。国によって微妙に違うが、いわゆる「新自由主義」政策が強まると、店を開ける時間に対する制限を無くしていく方向になる。何時店を開けているか、逆にいえば、いつ店で買い物ができるかは、生産性とはあまり関係がない。制限するのは、長時間労働を事実として制限して、自由時間を多くするためであり、その方が生産性があがるという考えに基づいている。実際に長時間労働が一般的である国は、労働生産性は低い。(日本もそうした国家群に入る。)